日の丸モノをデザインするときが来るなんて。

12月28日に国立劇場で発表される大橋可也&ダンサーズ新作「帝国、エアリアル」のペーパーができました。刊行にあたって大橋可也さんがこう書かれてます。

大橋可也&ダンサーズは常に現代における身体の在り方を問う作品を作り続けてきた。その作品はこの社会で生きづらさを感じている、身体を見失ってしまった人々に届けるべきものであった。

ところが、どうだ。秋葉原連続殺傷事件の加藤容疑者に僕たちの作品は届いていただろうか。

あの事件の責任は僕たちにある。では、どうすればよいのか。

『帝国、エアリアル』は「身体、社会、日本」を主題にする作品である。それはダンスの作品、公演にとどまることなく社会全体に訴えかける運動そのものに成長することを目指していく。訴えること、届けようとすること。そのための手掛かりがここにあることを信じて。

大橋可也


表面は公演インフォ、裏面はダンスや身体といった言葉をキーに現代が浮かび上がっていくテキスト/対談が載っています。


■寄稿者
 大谷 能生(音楽家・批評家)
 木村 覚(美学・ダンス批評)
 赤木 智弘(フリーライター
 佐々木 敦(批評家)


■大橋可也ダイアローグ
 大澤 信亮(批評家)
 椹木 野衣(美術評論家
 鈴木 邦男(政治批評家)
 鷹野 隆大(写真家)
 吉本 昌行(志人・「降神」MC)


編集長の熊谷が配布について書いています。
http://d.hatena.ne.jp/payumu/20081021
協力してくださる方を募集しています。
http://dancehardcore.com/archives/000370.shtml



あなたの身体はわたしのものでないし、わたしの身体だってあなたのものではないけれど、そもそも身体はモノでなかった、というのはほんとうか?わたしはモノでないということを確かめずにそう言い棄ててよいか?あなたの身体はものであり、わたしの身体はものであったなら、だからもしかするといつかアナタいつかアタシのものになるかもしれないんじゃないかしらなんて口説くために足裏に磨り潰した言の音を練った丸薬ならそれはブツだろうけれどね、煎じて飲め、ああ煎じられたそれはモノでしょうどうでしょうかねじゃあアレはどうなんだろう身を守ろうと背を丸め腹を隠した大人があったようなんです山奥に、遠くから眺めれば岩のように見え近づいて舐めたらすこし甘かったモノとブツについてもうそろそろ間に合わなくなりそうなので急ぎなさいよって、わたし、その夜だけ小学三年生でした、あれからもうずいぶんたった固くなった筋肉に痛んだ眉間が目尻に幸せな小皺ね、途切れ途切れの記憶ならそのままにしておけばいい、うん、ってそういう意味なんだもんねーって「いつしか」ここまで来ていたなんて言えるほどここはまだそんなに遠くはないよ、ほら、ちょっと静かにしてみたらきっと聞こえてくる「ブツブツブツ」ううん、ここじゃイヤ、だめ、みんな見てるからブったりせず笑うときいつだってそうよ私にはよく見えるの左頬に凹み、飛ばなければ落ちてしまうことがある、落ちたいから飛ばないことがある、ホラばかり見てねえそこじゃなくてコッチなのよって法螺噴くの上手よね下手ってことがちゃんと伝わってくるってところが上手よねって「よじれる腹」はアタシのモノじゃないしそうだよそうだった、君の踊り其れは帝国の笑窪である。



「帝国、エアリアル」WEB
http://www.dancehardcore.com/empire/