FC東京×モンテディオ山形


パパんなったばっかりの馴染みからVIPチケを頂戴した。
す、す、座ってクリビツの……




砂被りシート。
こっちが祝ってあげるタイミングなのにの……
なんかさーせん、でもテンションあがるうううううううっ
きょーでバトルロワイヤル終えられるん? 
東京は。




   平山、大黒。
羽生、梶山、米本、石川。
椋原、今野、徳永、中村。
     権田。


4-4-2でスタート押し気味の東京。
まあ山形があんまり攻めてこないっていう言い方もあり。
はじめ1トップ、途中から2トップになった山形。
今日は、かもしらんが、
基本的に守りから臨戦の前半戦な山形。


チャンスは何度かあった東京。
全体的に選手のムーブも悪くなし。
ただサイドの攻撃が単発(単機の突撃)に過ぎる?
チェゼーナの左SBならどうなんだろうなって何度かイマジンがジンジンのジンガーZだった。
しかしFC東京に超合金のプレイヤーはいなかった。
FC東京の富士山こと平山が一生懸命ボールをキープしようとする。
たびたび収まる。ときどき奪われる。


前半30分過ぎだったか、なかなかスプリントできない石川が、
中に絞ったり羽生と位置を変わったりしていたが、
どうやら足をやってしまったらしい。
のろん、のろんとサイドラインへ、ときにケンケンで退場の石川。
まじかよ……の場内、0-0で前半が終わる。


スコア上はイーブン。
だがFC東京は「飛」落ちだ。


角が動いて成ってみせるか?




このゲーム前半の山形は静かだった。
いつもこうなのかどうかはわからない。
傑出したプレーヤーがいないのにリーグ中位にとどまるってことは、
かなりの守備力があるはずなんだ、とは思いつつ、
あとはそうだな、集中力か、組織力と。
山形の集中が続く。持続している。
その山形が後半に入って連動を見せはじめる。
黄色いインテルみたいな。

しかしここでフォーカスされるは東京だ。
最前線で孤軍奮闘していた平山がバイタル中央から、
ペナルティエリアラインに沿って持ち出し、ひろいストライドでわたり、
左の一撃を喰らわせる。
ゴールネット右隅に曲がりおさまったボール、
ボルテージがトップに入った競技場。
むろんゴール裏のサポーターは平山チャントを炸裂させる。


いけるのか?
成ったんか、角が。
だが奴の名は平らだ。
しかも残りまだ20分はあるぞ。
20分もある……
ここからさらに攻めに出て行けるのか東京は。


そうだ、杞憂に終わった、とは書けないんだな。
東京は思い通りのゲームコントロールをやれなかった、
たぶん、そうだ。


攻めにかかった山形を受けに回ったわけじゃないが、
この日の東京は(今シーズンはずっとそうだったのかもだけど)
攻撃のグループをうまく作れない。
アタックが単機、単発気味、だったかな、という印象が残ってる、いま。
大黒も平山も走って当たって攻めようとするんだけど、
梶山と米本がそこに関わってさらにSBがあがってきて……
みたいな連動があんまり生じない。
やろうとしてるのかどうかもわからない。
中盤で山形に奪われたボールがSB裏に蹴られて……
みたいな反撃シーンもあまり見られなかった。


今日は森重はベンチで今野&徳永がCBを組んでた4バックは、
よくラインコントロールされてたっぽい。
だけど、そのコントロールはなんのためなのか、っていうところだ、気になるのは。
崩してでも出てかなきゃ、なかなか攻撃に厚みがでないんじゃないの。
米本はファイトしてるってわかるしボール奪取の回数も多そうに見える。
存在感があって、からだが大きく見えるのは精神と心身の状態がいいからか。
身振り手振り頭の振りなんかからも「大器」っていう二文字が浮かぶ。
ただ米本はもっとやれるんじゃないか。
ゲームの流れによってはもう一枚思い切ってポジションを上げて、
ボランチだった頃の今野みたいにアタックへの参加&フィニッシュがあれば、
もっと危険な選手になりそう、それは練習とトレーニングマッチ見てても感じた。
それからサイドや前線へのパス能力はできるだけ早くレベルアップさせたい。
米本のミスじゃないのかもしれないけど、このゲーム、
奪ったボールがパスとしてつながらず、
そこでグッドグルーブが途切れたシーンが一度や二度じゃなかった。
とりあえず、そこさえやれたら代表に呼ばれて、
っていうか、パスが散らせるようになったらレギュラーで見てみたい。
が、今日は攻撃陣のちかいろころで山形を脅かすシーンはほとんどなかった。


それから梶山だ。
わかってる、パスとゲームコントロールで飯を食ってる選手だ。
彼がいるといないじゃ東京は別のチームになる。
梶山がインジュリータイムの時期、
東京の攻撃がぜんぜんカタチにならない試合もテレビでなんどか見た。
今日も梶山は自分の背面をブロックに立てて、
プレスに来た選手をはじきながらパスをサイドに散らしたりと、
他の選手じゃなかなかできなさそうなプレーをしてた。
ボールの収まりどころ、ゲームのグリッチ的な存在としても、
よくよく機能してたっぽい。


ただ、もっと運動量があってもいいんじゃないか。
今日の東京は山形に攻められまくってたわけじゃないだろう。
呼吸ができなくなるようなパンチの連打にグらついてて、
とても前に出られない……というグロッキーにもなかった。
いまの布陣、メンバーだと、
梶山が(サイドバックも、てかみんなかもだけど)
前線に飛び出していくようじゃなかったら、
アタックのボリュームに欠けてしまうんじゃないか。
平山の得点だって、グッドムーブだっただけで、
チームとして崩した得点じゃない。
それはたぶん、東京がやろうとしてるフットボールでもない。


ひょっとしたら大熊監督がチームバランスを第一に考えているのか。
いまは、負けたらホンとに終わりになってしまうから、
まずはスリーラインをそろえよう。
サイドバックは守備第一。
梶山と米本はふたりの横並びの距離感を大切に、
相手のキープレーヤーを抑えてくれ。
攻撃は両サイド、それから平山のポストコントロールを基点に、
手堅く行こう、バランスを崩さないようにしてみよう、
という指示・方向性をチームに与えているのかもしれない。
だとしたら今日のようなゲームになり、
1-0で勝てなかったことが反省ポイントか。




一点取られた山形は、苦労人のFW田代が交代で入ってきて、
あれー田代ベンチスタートなんだナゼ? なんだろうなんて思ってたら、
鋭いカウンターのトップラインに田代、
田代がカウンターでチームを牽引して、
右サイドからのスピードあるアーリーをジャンピングヘッド、
それで1-1になって、最後の10分間は東京が押しまくったものの、
ドローでFIN。


東京は降格ロワイヤルから抜け出してハッピーどころか、
最終節の結果如何じゃグッバイJ1の目も残った。
2万人くらいはため息、選手も疲労感だけを漂わせてよろめき、
社長が謝罪した。


社長の謝罪劇。
このゲームで今シーズンのホーム試合がラストの東京は、
試合後にファン感謝セレモニーを催した。
大熊監督のコメントから始まる予定が急遽アップロードされ、
社長が登板、だったらしい。本人が話してた。


「大熊のまえに、私が出ることにしました……今シーズンの降格争い……今日引き分けてしまい残留が決まらず……」
たいへん品のよいヤジも飛ぶ。なんども、なんども。
「すべて私の責任です。最終節まで、選手たちに力を貸してあげてください。お願いします」
マイクパス、大熊監督がピンにすすみ出る。
泣き出しそうじゃんか、の表情、悲壮? そこまで言えるかどうかわ判んない。
モニタに沈痛なおももちの大きな熊。


ひさびさのJ1、それもナイターっていつぶりだったか。
夜祭みたいな雰囲気だった。
WIMAXに加入した。
ビックカメラで見っけたレッドのレシーバーかっこいいなーって思ったけど2万円、むりむり。
だからやめようか今日はって歩いてたらヤマダ電機あったんで入ったら、
なんとそのNECのあたらしいレシーバーが2800円だったラッキー。
しかも三人に詳しく話を聞いて四人目の人で契約したんだけど、
全員が話しやすいスタッフだった。
ケータイ失くして入ったソフトバンクショップでも、
エースみたいな人が対応してくれて、
必殺の暗算にあんぐりだった。
ついてないんだけどまあ悪くないなーって感じナンスよ、
って思ってたんだけど、
味スタに出かけるときバイクのカバー外したら、
猫が出てきた。なんの安産だっつーの。
ここんとこねぐらになってたみたいでシートがボロボロ。


右が立てば左が……すか。
じゃーこのゲームの東京の引き分けって?
どっちってことになるん。


ガキどもが駆け下りてきて手すりに前のめり、
ちっちぇえ手をケンメーに振る。
いいもんだなー子供ってかーわいいいい、なんておもわねーんだよ! 
ヲトナ舐めンナ! こら、そこに並ばれたら見えないっつの(笑)
叱りつけたけどシカトだなーガキどもは。
まあいい、それならプロんなれ。
そしてあのユニを着れ。
それでテメーより強い奴をやっつけるんだ!
いいな貴様ら。


選手が場内を回る。
三度、いや、四度?
整列して頭を下げ、両手を掲げてエールに応えた。
最後に塩田(だったかな)がゲートに消え、
電光掲示板に他球場の結果が表示される。


大宮が引き分け、神戸が勝った。
なるどほ、じゃなく、なるほどね。



(※追記 11/28)
TVで見直したところ、
いくつか印象がかわった点があった。
まあそれはいいとして、上の草稿で二点、
誤解というか誤認というか。
 1.平山のシュートはペナルティエリアの内側だった。しかもワンステップ。
 2.田代のヘディングショットは左からのクロスを当てたものだった。

1.は横位置からのウォッチだったので間違えることもあるか。
しかし2.に関しては不思議。
右に広く開いてたスペースを山形のアタッカーがドリブルして、
アーリークロスに田代が右に体を開いて飛び上がり、
ヘディングしたところが見えた。
なんだったんだ、あのシーンは。