写盤、Killers、金曜コラム


 写盤 2012 07/13(Fri)





写盤(出張劇場)2012_07/13 p.1
http://shaban.seesaa.net/article/280680276.html?1342139527
(29枚)




――――――――――――――――




 写盤、ライブドアに移りました


>>> 写盤(出張劇場)
http://shaban.ldblog.jp/
2012_0713 P.2
http://shaban.ldblog.jp/archives/11475425.html





――――――――――――――――





 (仮)Killers






(小説のイメージイラスト描いたら遊びたくなって、予告編っぽいデザインにまとまった。9月に書き上げられるように急ピッチですすめたい。お願いなので気分屋でなく常に降りていてください、集中力の女神さま。ごきげんうるわしゅう)





――――――――――――――――






 月曜だろうと水曜だろうと、かりに土曜日だろうと



――――――――――――――――





   2012/0713/Fri   金曜コラム 001


  『新時代の胎動』


2012年7月12日(現地時間だと11日か?)、ドイツ・ブンデスリーガドルトムントから、イングランド・プレミアリーグマンチェスター・ユナイテッドイングランド)に移籍《サクセス》を果たした香川真司が、ヘッドコーチのアレックス・ファーガソン(※1)を伴って移籍会見を行った。


香川
「ユナイテッドの一員になれて嬉しいです。このチャンスを生かし、もっともっと成長したい。これは僕のキャリアにおける最大の挑戦です。
プレッシャーも喜びにして、自分のフットボールを見せたい。このクラブは個人能力の高い選手が多くいるので、彼らにパスを出すタイミングを掴み、連動や連携を磨きながら、得点を含めて決定的な仕事がきれば最高ですね」


ファーガソン
「これから共にトレーニングしていくなかで、真司は持ち前のタレントでチームを助ける術を見出すだろうし、私もそれを楽しみにしている。私はドルトムントでプレーする彼を見てきた。技術、運動量、得点力 ―― 素晴らしい才能を持ったプレーヤーだよ、真司は。もちろん開幕スタメンも充分ありえる。さらに期待すること? そうだね、できるだけ早く英語を覚えてくれたら言うことはないが、ドイツ語よりは英語のほうが覚えやすいからといって、私が激怒しているときに喋るスコットランド訛りの英語は聞き取れないんじゃないかな(笑)」


香川
「英語、僕も早く覚えようと思っています(笑)プレーや連携の質を高めていくためにも、チームメイトと深いコミュニケーションを取る必要がありますし、そこは自分次第なので、やれるだけやっていきたいです。
エンブレムがついたこのジャージを着て、誇らしさでいっぱいになりました。伝統あるクラブにふさわしい選手になりたい。高ぶっています」
ファーガソン、香川の発言は黒川による意訳)


2年前、セレッソ大阪からドルトムントに移籍した際、セレッソが設けた移籍会見(※2)では「ドイツは最終目標じゃなく、スペインのバルセロナに入る夢があるので、そこに向けてドルトムントでも精進したい」と、誤解されかねない素直さで周囲を驚かせた香川選手は、この日も野心と向上心に溢れた、率直なコメントを聞かせた。


細かに発言を見れば、マンチェスター・ユナイテッドという世界的な老舗への敬意をベースにしているものの、レベルアップとピッチ上での活躍を期するという、自分自身への投げかけ《モノローグ》に占められていると分かる。


移籍会見は、世界中のユナイテッドサポーターが目と耳を凝らす、一度きりの船出だ。
アレックス・ファーガソンを男にするために来ました!
プレミアリーグFAカップの優勝、そしてチャンピオンズリーグ制覇 ―― みなさんと一緒に世界最高の夢を見て、ともに戦える喜びでいっぱいです」
これくらい言ってもよかったんじゃないか。


長友選手がドアノブをまわし、香川選手、君が扉を押し開けた。
いま君の鼓膜に高鳴りが聞こえているとすれば、それは日本サッカー新時代の胎動だ。



(※1)アレックス・ファーガソン ―― ワールドフットボールの世界は広しといえど、ファーガソンほど「御大、大御所、大物」という言葉《ニュアンス》が似合う人もいない。いわゆる生ける伝説的な巨人《ジャイアント》は御年70歳、世界的なクラブで25年にわたって指揮を取っている。
(トップクラブの監督寿命が平均で2年にも満たないであろう、このコーチ不遇の時代に、彼はたった一度も解任されていない!)


ファーガソンは、私生活が派手だったり素行がよろしくない選手はもとより、メディアにスポイルされた(という印象を与えた)プレイヤーを決然と放出する。手塩にかけて一流選手に育てたデビット・ベッカムC・ロナウドですら、メディアスターに祀り上げられたと見るや、すぐさまリリースした。
この機微《タイミング》を逃さないファーガソンの洞察力と分析力、決断力は超一流。
また、伝統の厚みの分だけ責務が与えられるユナイテッド独特のクラブマネージメントを賄うにあたり、効果的かつ積極的な新陳代謝を促す手腕も備える。


資金力とネームバリューで“思い通りに選手を獲れる”数少ないクラブであるユナイテッドは、強豪国のスター選手が主力ではあるが、中堅・古豪や新興国を出自とする選手も多数在籍する。
これはファーガソンの信条に拠るところが大きい。
トップクラブの監督(と、クラブ首脳陣)の中には、自身の出身国や特定の国籍にこだわるタイプも少なくないが、彼は良い選手であればチームに加える。
ユナイテッド加入に必須の条件があるとすれば、それは“若さ”だろう。
育成型のヘッド・コーチであるファーガソンにとって、育てられる時間と潜在能力が充分にあることは重要なファクターだ。
そんな眼鏡《センス》に見初められた、いまもっともホットなプレイヤーがほかでもない、香川真司だ。


(※2)セレッソが設けた移籍会見
http://www.cerezo.co.jp/news_detail.asp?c_idx=10003356&contents_code=100100100
Q 去年はJ2得点王、今年はJ1で得点ランキング2位タイですが、ブンデスでの具体的な目標は?
A「ブンデスが最終的な目標ではないので、まずはその中でゴールなり結果を残して、もっともっと上の舞台でプレーしたいという夢があるので、そういう意味では具体的な目標はないですが、1点でも多く取って結果を残していきたいなと思います」
――
Q 海外への夢がより具体的になった時期、そしてヨーロッパのほかのリーグについて、将来行きたいという思いは?
A「北京オリンピックが終わったときから、海外に対する現実的な意識が強くなりました。好きなリーグは、ずっと変わらずスペインリーグで、将来的にはリーガ・エスパニョーラでプレーしたいです」
――
Q 今回の移籍が最終地点ではないということですが、香川選手にとっての最終地点とは?
A「最終的には、スペインのバルセロナでプレーすることですが、まずはヨーロッパで結果を残さない限り認められないと思いますし、もちろん道のりはとても大変だと思いますが、挑戦する価値はあると思いますし、ホントに楽しみです」