聞文vol.1、金曜コラム
●“ブンツー”という音読の会やります
〜スープカレー屋でリーディング〜
聞文《ブンツー》 vol.1
8月のテーマ『夏』
day:2012 08/04(sat)
time:18:00open/19:00start
charge:1000円 → 今回は第1回なので、記念としてチャージFREEでお迎えします
food:mao(spice×smile) オーダーは任意です。ご随意に。
space:spice×smile(水道橋)
guest:(のちほど)
※当日は5〜10人で長机を囲み、時計回りに次へ次へとバトンを回しながら読んでいくスタイルを考えています。マイクなし、肉声です。
15人までは座れますが、それ以上のご来場数に恵まれた場合、スタンディングでのご参加になりますので、ご了承ください。
お早めに起こしいただければと思います。
―――――――――――――――― about
「聞(ぶん)」と「文(ぶん)」
(ぶん)がふたつで “聞文《ブンツー》”は
参加型のリーディングサロンです
あなたが書いている原稿やエッセイ
いま注目している(気になっている)テキストなど
>ロングリーディング(20分くらいで)
>ショートリーディング(数分の長さで)
どちらでも構いません
お好きなスタイルで聞かせてください
(※第一回目なので
ロングリーディングは“一日、一人一回”
ショートは何度でも、ではじめてみます
ぐるぐると順番が回ってくるので
ご準備お願いします(笑))
お好みの読み物をお持ちのうえ
お気軽にどうぞ
聞かせてもらえる機会を楽しみにしてます
オーディエンスのみの参加も大歓迎です
スープカレーを食べにきて
すこし聞いて帰るなど
みなさんお誘いあわせのうえ
遊びに来てください
また“聞文”では
毎回ひとつテーマを設けるので
(VOL.1は『夏』)
即した文章や随想を思いついた方はぜひ
こちらへも作品をお持ちよりください
協力:soup curry Spice×Smile
企画・デザイン・呼びかけ:Naoki Kurokawa
お問合せ:naoki_kurokaw-itemあっとyahoo.co.jp
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●聞文VIDEO ― 01
聞文VIDEO ― 01
金子光晴『くらげの唄』 + フォークナー『熊』
Reading:Naoki Kurokawa
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7/18(WED)
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今日も早く起きる。
この季節は保身のため、
明るい時間帯は避暑地での執筆を決めている。
今朝も出かける支度のために立ち上げただけのPCだったが
ちょっくら降りてきたインスピレーションと仲良くしていたら終わらなくなり
取り掛かった聞文の企画とフライヤーのデザインで半日終わる。
また、再開した音読をヴィデオにする。
人の小説を読み上げRECり、しかも勝手にくっつけてTUBEにしてUPする暴挙を素知らぬ顔で行う。
光晴さんの眼光に串刺し《ピン止め》にされ、フォークナーに撃ち殺される夢を見たら、バロウズにでも泣きつこうかと思っている。
英語喋れないけど。
達成感はあるが疲労度がすごい。
今どこからかラビオリ入りのパスタ臭が漂ってくる・・・・・
バターと塩とあさり、あとこれはなんだ、なにか香草・・・・・ルッコラか?
なんにせよ目がカッチカチに痛い!
無意味はこれくらいにしておいて、聞文のことをすこし書こう。
誰かに読んでもらうものをゆっくりじっくり聞く、という体験はとてもいいものです。
人の声が持つ情報量、抑揚から汲み取れる心情、黙読と音読との印象の大きな違い・・・・・
ぜんぶ言っちゃ野暮なので、やめよう。
おれにとっての面白さと、あなたにとっても面白さも、やっぱり違うだろう。
聞文のなかで、そういうことについても話せたら。
『聞文vol.1』
8月4日の土曜日、場所は水道橋です。
スープカレーの匂いとともに、お待ちしています。
お会いできるのを楽しみに。
詳細を改めて、また情報UPしまーす。
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こういうのは読み物としてありうるかしら?の一覧
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金曜コラム 002
【 映画 】 『狼』/新藤兼人
唇に障害を持つ息子と二人で暮らす、未亡人を中心にした群像劇。
保険会社の外交員として雇われた面々は、出自も性別も違えど、誰しもが厳しい暮らしにある。全員が死に物狂いで勤める。慣れぬ体に鞭打って営業に出る。
しかし、喰うにも困る戦後社会だ。
契約は全く取れず、営業先では罵倒を浴びせられ、帰社すれば上司に、
「あんたたちね、あんたたちみたいな人はね、生きていくうえで、これがもう最後のチャンスでしょう? それでうちに来たのでしょう? 必死にやりなさいよ、ええっ?! 必死に!」と、恫喝される日々だ。
上司の厳しさは半ば芝居だ。
保険会社は新人が大量の新規契約をもたらすと期待していない。
二十数人まとめて雇えば、そのうち数人は小口の契約を取り、あとは捨て駒にすればいいという計算が立っていたのだ。
雇われた側も会社の裏腹を察し、次々に姿を見せなくなる。
逼迫する生活と人間関係の板ばさみになり、身動きが取れない五人の男女だけが残る。
示し合わせるでもなく、寄り合うようになった彼らは、褪せた砂地に立ち竦み、剥き出しの大岩に腰を落とし、置くでもなく、配るでも据えるでもなく、その眼差しは一様に虚ろだ。
「ははッ、強盗でもしますか!」
乾いた哂い声だ。
応答も、たった一つの批判もなく、息を飲む音が聞こえるほどの静寂、真夏、灼熱 ――
山肌に、日差しを遮るものは何も無い。
道端の茂みだ。
痩身の男は使い慣れぬ猟銃を構え、あんこ型の中年は片手に長剣を握り、沈む、うずまる。
一台のワゴン車だ。汗まみれで女が叫ぶ。
「きィっ、き、来ましたっ! クるまっ!」
強盗団を結した五人組は、かじかむ唇、わななく瞼、額からは血の汗を噴き、郵便局から金を運ぶ輸送車を襲う。
新藤兼人が撮った『狼』は、戦後の貧困と復興し始めた経済社会の、その無慈悲かつ非人間的な暗がりに引きずり込まれ、仄暗い光を希望とする他なかった市井の人、貧しい庶民の抵抗と挫折の物語だ。
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